日本ハムが20日の西武戦(札幌ドーム)に5―3の逆転勝利。いまだ最下位ながら、ここ7試合で6勝1敗とチーム状態は右肩上がりで借金をひとつ減らし9とした。

 試合後、新庄剛志監督(50)は5回に逆転3点二塁打を放った宇佐見真吾捕手(28)をたたえ「何かやってくれそうな雰囲気が(あった)。キャンプ中から居残りで最後の最後まで(練習していた)。ああいう姿勢というのは何か月後かに出てくる。若い選手も毎日毎日、試合後も試合前もやっている。そこは、やっぱり練習はウソをつかないっていうね。いい感じになっています」とそのひたむきさに敬意を表した。

 自らの経験から、地味でつまらない練習を毎日コツコツ続けることで、成果は少しずつ出始めることを就任直後から言い続けてきた。

 開幕10試合で1勝9敗とつまずいたことなどから、話題性も徐々に薄れていった。

 しかし、その中でも新庄監督は独自視点からの〝攻めの育成〟をやめることなく、選手個々の地味な努力に目を光らせ続け最下位ながら、3位・西武まで3・5ゲーム差の状況の中にいる。

 指揮官は「いい感じに来ているので、このままキャンプからやってきたことをね(続けていけば)。よそのチームからしたらちょっと嫌な雰囲気のチームになってきつつあるとは思いますけどね」と手応えを語り、宇佐見は現状で正捕手なのか、という質問にこう切り返した。

「正捕手もレギュラーもまだ決まっていないし、まだまだこれから。(シーズンの)4分の1が終わったばかりなので、どんどん動いていくし、もっともっと強いチームを作り上げていくための準備運動なので。ちょっと面白いチームができつつある」

 指揮官にとってチーム再建は青写真通りのようだ。